中小企業は大企業に比べて集客にかけられる予算が限られている事が多いです。
限られた予算を有効に活用しなければ集客が上手くいかないだけでなくビジネスの成長にも影響を与えるので注意が必要です。
10年以上前でしたらホームページをもっているだけで集客できた時代もありましたが今はけっしてそんな事はありません。
「やってはいけない集客の強化」について今回は取り上げていきます。
誤ったホームページ運営
埼玉県でホームページの作成及び運営・取次業務をしている株式会社プラストが従業員数50人未満の中小企業の経営者を対象に「ホームページの重要性」に関するアンケート調査を実施しました。
そのアンケートの結果によると「ホームページがある会社とない会社ではどちらの信頼度が高いですか?」と質問したところ、8割近くの経営者が『ホームページがある会社(79.8%)』と回答したそうです。
私たちも今や日常生活の中でホームページの無い会社は怪しく思ったり、そもそも存在しているのか?疑問をもつ事があります。
ですからホームページがあるだけで「信頼度」はたしかに上がるでしょう。
しかし同アンケートの「自社のホームページを更新していますか?」というアンケートの結果は
『自社で更新している(46.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『他社に頼んで更新している(28.8%)』『一度もしたことがない(7.0%)』『自社のホームページはない(18.1%)』と続きました。
自社か外注を使ってホームページを更新している企業が7割以上いることが分かりましたが、その一方で、一度も更新をしたことがない企業もあるようです。
中小企業においてはwebやホームページを専任で担当する社員を置く事も難しいので結果として更新が後回しになるという事が起きています。
あなたがお客様として見た時に最終の更新が数年前のホームページを見た時どう感じるでしょうか?
大丈夫?この会社・・と思いませんか?あるいは、お客様を大事にしていないな・・と感じるのでは?
ホームページは持っていればOKの時代は終わり「活用」する時代になりました。
たとえ中小企業であっても
・定期的に更新
・スマホやタブレットに最適化されたコンテンツ
・ホームページ内ブログなどでコンテンツを増やす
・各種SNSとの連携
・検索エンジンのトレンドに準じた修正
・適切なSEO対策
を継続的にしていかないとホームページが集客につながらないものになりますので注意しましょう。
会社情報を更新するだけでなく、上記を定期的に更新していくのがホームページの間違いのない運営方法です。
自社宣伝と誤解したSNS活用
SNSは無料で大量のアクセスが望めるので中小企業にとってはありがたいツールです。
しかし、SNSの活用がイマイチな会社はSNSが集客につながっていません。
理由は簡単です。SNSを自社の宣伝ツールと誤解しているからです。
たしかに宣伝にも使えますがSNSはコミュニケーションツールです。双方向性がなくては本来の使い方ができていない事になります。
具体例を挙げると近年、特にTwitterで「中の人」が話題になります。
「中の人」とは企業などで個性あるTwitter担当者の事を指します。けっして実名が出る事はありませんが、お客様とのコミュニケーションに徹している姿は素晴らしいものがあります。
会社を代表しながら、お客様を楽しませたり、感動させるコミュニケーション術は中小企業でも多いに学ぶべきものです。
これもSNSは宣伝ツールではなくコミュニケーションツールだとしっかり理解しているからこそできるものです。
集客強化のためには是非「中の人」を採り込んではいかがでしょうか?
導線を設計していないイベント
集客強化のためにイベントを組んでいる会社も多いです。
でもイベントを「認知」のためだけにしている会社も多いです。たしかに「認知」は大切なので最優先にして良いものです。
しかし「認知」が進んだか?の効果の測定はなかなか難しいものです。
イベントでチラシを配ってもそれがきちんと保存されたり、活用されているか?分からないです。
ですから、イベントでは「認知」に加えて「リスト」を集める事もしっかり意識する事が大切です。
イベントに足を運んでもらったということは少なからず興味や関心があるという事です。
そのような方を「見える化」するために「リスト」にしてみましょう。
一番良いのは固定的ですがアンケートなどで名前や住所、電話番号を残してもらう事です。
しかし、昨今の個人情報保護の観点からかなり難易度が上がってしまいましたが、あなたの会社のLINE公式アカウントや、メールマガジンに登録してもらう事は出来ませんか?
これも立派なリストです。イベントではしっかりと「リスト」を作るという導線を考えて一過性のものにしない事が大切です。
社員にまかせっきりの情報発信
会社の雰囲気や考え方、方向性は社長が決めるものです。
ですから、会社の特徴をお客様に理解してもらうには社長が直接、情報発信する事も大切です。
実際に会社の顔である社長が積極的に情報発信している方は多いです。
自社のホームページなどでの情報発信も効果的ですが、ブログでの情報発信はより効果的です。
実際にブログを活用されている社長に聞くと、当初ブログは自分の考え方を社員に知ってもらうために始めたという方がいましたが
そのブログは評判になり、社員だけではなくお客様にも会社の価値観や考え方を適切に伝える事に成功して2冊の商業出版をされています。
社長こそが積極的に内外に向けて自分の考え方やビジョンを語る事で集客に大きく影響を与えます。
情報発信を積み重ねる事で「影響力」をもつ事が出来たらそれは集客だけでなく会社の財産になります。
ぜひ、社長こそ情報発信を続けて下さい。
「今すぐ客」だけを追いかける集客
すぐに買ってくれるお客様はありがたいです。商売の醍醐味と言えるかもしれません。
しかし、「今すぐ客」は見込み客の中のかなり少ない割合しかいません。自社の集客のリソースを「今すぐ客」に多く使うのは危険です。
どの基準で「今すぐ客」という線引きをするのか?も難しいです。
ですから、常に見込み客全体を「教育」「育てる」事が大切です。
そのためには見込み客の4つのセグメントで整理すると分かりやすくなります。
1,今すぐ客
商品に対するニーズがあり、購買欲求も高い、最もコンバージョンに近い見込み顧客
2,お悩み客
商品のニーズは顕在化しているが、価格が高い、緊急度が低いなどの理由で購買欲求が高まっていない見込み顧客
3,そのうち客
商品の購買意欲はあるが、実際のところ必要性はあまり感じていない見込み顧客
4,まだまだ客
商品を知ったばかりなどで購買欲求がなく、機能や特徴に関する知識もほとんどないため必要性を感じていない状態の見込み顧客。割合としては最も多く、見込み客全体の8割ほどにあたる
引用:blastmail
自社のお客様を4つのセグメントに分類してそれらのお客様に合ったフォローをしていきましょう。
集客においては「今すぐ客」に絞ったコンテンツではなく、「お悩み客」「そのうち客」にフォーカスして集客する方が集めやすいです。
それらの客を集客し、教育して育てるつまりあなたの会社のファンになってもらう事が現代の鉄板の集客導線になっています。
今すぐ客は有り難いですが、大物一本釣りになるので失敗やハズレも多いです。
あなたの会社は「今すぐ客」だけ探し求めて集客していませんか?
まとめ
今回は集客強化のために中小企業がついついやってしまいがちな事を採り上げていきました。
お客様から選ばれるためには、今回お伝えした事に加えて、あなたの会社のウリを上手く表わす事も大切です。
ウリがハッキリしていれば「選ばれる」からです。このウリをしっかり言語化してさらに活用していくのがブランディングです。
ブランディングは集客と裏表のように密接につながっています。
ブランディングにお困りでしたらぜひ、お問い合わせ下さい!