近年、大企業を中心に「健康経営」が叫ばれるようになりました。
しかし、残念ながら中小企業においては、経営者自身の健康、とりわけメンタルヘルスへの意識は依然低いのが実情です。
多忙な中小企業の経営者が心の健康を守り会社を発展させていくにはどうすればいいか?
今回は経営者として考えてみました。
中小企業経営者の抱えるストレスは大きい
中小企業の経営者は、人材や資金などの経営資源の制約から、大企業以上に業務上のストレスを抱えている場合が多いです。
会社の存続に直結する経営判断の重責、従業員への管理監督、対外交渉など多岐にわたる業務を少人数で遂行しなければなりません。
休暇を取りづらい状況もストレスを増幅させています。
何よりも「相談できる相手がいない」という問題を抱えている経営者が多いです。
特に経営者同士でも話しずらい資金繰りや経営戦略などに悩む経営者が多いです。商工会など第三者的な立ち位置の機関に相談する事もひとつの手だと思います。
また、誰かに相談できたとしても実現不可能だったり、さらなる資金が必要だったりと結果として悩みがさらに深くなるケースが多いです。
経営者の悩みは大きいです。
メンタルヘルスへの意識・対策が十分でない
残念ながら、多くの中小企業経営者にとって、自身のメンタルヘルスの管理は後回しになりがちです。
会社の業務の事で精一杯というのが実情で、ストレス要因の解消やセルフケアへの意識が低くなっているのです。
また、メンタル面の問題を相談したり対策を打ったりすることに対する抵抗感が根強く、対策が遅れがちな状況が浮き彫りになっています。
欧米では経営者に専門家のカウンセラーやお医者さんなどが専属していたりして常に客観的なアドバイスをもらえる体制が整っています。
しかし、日本では会社や経営の悩みを外にもらす事は良くない事という考え方や、経営者として自分で解決する事が求められている傾向が強いです。
改善に向けた取り組みが必要
このような現状を踏まえ、中小企業経営者のメンタルヘルスをより重視するための取り組みが求められます。
例えば、メンタル面の専門家による相談体制を行政が積極的に支援することで、相談への敷居を下げることができます。
また、各種セミナーや対策マニュアルの作成・配布を通じ、メンタルヘルスの重要性への理解促進も欠かせません。
これらを通じて、自身のメンタルヘルスに対する意識改革が促されることが期待できます。
自社だけで難しいようでしたら業界として取り組む事も一つの方法です。
いづれにしてもまずは取り組みを進める第一歩をどうするのか?決める事が大切です。
まとめ
経営者の心の健康なくして、企業の健全な成長も望めません。
中小企業のメンタルヘルス対策を社会問題として危機意識をもち全体でバックアップすることが不可欠なのです。
社員のメンタルヘルスについてのケアはまだ不十分ですがそれでも以前よりもずいぶん進んできました。
今度は経営者のメンタルヘルスをしっかり考えていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。