中小企業の経営者は大企業と較べて社員との距離が近いです。
それが良い面もありますが、耳が痛い話が聞こえてくる事もあるでしょう。
もちろん、経営者と社員の間には「責任」という大きな違いがあります。
経営者は会社が存続する限り、仕事や社員を守っていかなくてはいけない重い責任があります。
社員は最悪の場合転職すればいいので、やはり立場が全然異なります。
しかし、社員の言う事や考えている事にも正当性はあります。
少し耳が痛いのですが中小企業の社員がもつ会社へのイメージを考えてみましょう。
それらを見直す事で良い会社になるきっかけになるかもしれません。
管理体制が甘いところがある
勤怠管理がキツすぎるのも考え問題ですが、甘すぎるのも社員にとっては不安になります。
私の知っている会社ではタイムカードが無く、事務が手書きで勤怠管理をしている会社がありますが、そもそも残業時間の管理などどうしているのでしょうか?
このような勤怠管理は経営者にとっては負担の無いものかもしれませんが、社員にとっては不信感や不安につながるので社員が納得する管理が必要です。
このように勤怠管理が甘い会社は、仕事をサボる不良社員を生みやすいので注意が必要です。
社内手続きがアナログ
アナログが悪いという事はないですが、会社としてアップデートしていく努力が見えないのも社員としては不安です。
例えば経費精算については、清算用紙に用途や金額を記載して領収書を合わせて事務の人に提出したり、稟議決裁についても内容を口頭で述べてその場で決済のような感じで軽いです。
管理者や経営側からはやり易いかもしれませんが、社会全体がDX化、IT化していく中でその努力をしない姿勢は社員にとっては良い印象ではありません。
ボーナスが少ない・無い
これは経営者としての悩みでもありますがボーナスが少なくしか出せないのは社員にとっても辛い事です。
昨今の値上げ社会においてボーナスは大切なものです。
ボーナスは会社の利益が出て初めて出せるものです。社員としては「自分たちは頑張っている」という意識が強いです。
会社の現状を理解してもい、どのようにすればボーナスが出せるようになるか?経営者だけでなく社員も巻き込んで考えていくのは、お互いの距離が近い中小企業なら可能な事です。
ボーナスを起点に会社全体で意思統一してみるのはいかがでしょうか?
縁故採用しがち
中小企業は同族経営が比較的多いです。安定や信頼という観点から見るとメリットがあるかもしれません。
しかし、社員からすればそれが逆になります。一族か?それ以外か?という疎外感を覚える人も少なくないでしょう。
また、あるあるなのですが、縁故で入った社員や幹部が使えなかったり、明らかにパフォーマンスが低い人も多いです。
このようなレベルの低い縁故者が多い会社は経営が上手くいっていない事が多いです。
社員はそのような現状を間近で見ているので経営者として気をつけましょう。
社員の入れ替わりが激しい
社員の入れ替わりが激しいのは社員にとって大きな不安です。
100点満点の会社は存在しませんが、会社を辞めるという事は経営側、社員から見てもデメリットが大きいです。
社員の入れ替わりが激しいという事は会社としてのサービスや製品の質をキープするのが難しいという事につながります。
ある程度のレベルまで社員を育てる時間とコストは大きいです。
社員が辞める原因としては「人間関係」「労働条件」「将来性への不安」が大きな要因です。
経営者の意識しだいでこれらの事は変革できる可能性があります。
ですから、社員に理解してもらえるように経営側の努力が必要です。
無計画で突発的な動き
ワンマン社長や同族経営に多いのが無計画でいきなり何か動き始める事です。
これは何も知らない社員にとってはかなりの苦痛です。
しかし、経営側としては会社を良くするためにやっている事が多いので社員との意識の乖離が大きいです。
私も経験がありますが、いきなり怪しい経営コンサルタントが会社に入ってきて早朝勉強会や、変なセミナーに参加させられたりとぐちゃぐちゃだった事があります。
社員には幹部以上にコンセンサスをしっかりと理解してもらう必要があります。
このようなストレスが離職などにつながる事を覚えておきましょう。
まとめ
経営者としては耳が痛い話ばかりだったと思います。
しかし、今日取り上げたのはある意味、会社の改善ポイントでもあります。
これらをしっかりとクリアしたその先には経営者も社員も満足する会社になれるのです。
ですから自分ごととしてしっかりと取り組んでいきたいですね。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。