アフターコロナの経済の動きがかなり明確に強くなってきました。
すでに様々な業界において人材不足が叫ばれており、新卒学生にとっては売り手市場になっています。
コロナの時期に大切な人材が離れたり、離れざるをえなかった苦しさを経験した経営者も多いのではないでしょうか?
今回は今一度、中小企業にとって本当に大切な人材確保の悩みや問題について考えていきます。
人材が定着しない悩み
中小企業においては人材が定着しないという問題が大きいです。
一人の社員がきちんと会社に貢献して利益を作ってもらうように教育・訓練していくのは相当な時間とコストがかかります。
やっと安定して仕事ができるようになったタイミングで転職や離脱をされると会社にとっては大きな損失になります。
一般的に中小企業に人材が安定しない原因は以下のようなものが挙げられます。
・正当な賃金を払っていない
・働きをきちんと評価されていない
・人手不足や過重労働でワークライフバランスが崩れている
・経営者や上司の姿勢やコミュニケーションに問題がある
・会社としてのビジョンや方針が明確でない
・社員のモチベーションが低い
経営者としては本当に耳の痛い話ですが今までこのような問題を後回しにしていたら改善する機会は今です。
アフターコロナの時代の会社の生存競争は厳しいものです。もはや後回しにはできない事は明白です。
そのためには先程の社員が安定しない原因をひっくり返すしかありません。
つまり、
・収益を上げて待遇や給与を改善する
・責任感を持たせるために目標設定やフィードバックを行う
・人手不足を解消するためにアウトソーシングや業務効率化を図る
・経営者や上司がリーダーシップを発揮し、社員と信頼関係を築く
・会社のビジョンや方針を明確にし、社員の参画度や成長機会を高める
特に、収益を上げる事はどんぶり勘定では不可能です。すぐに取れる対策としてはそのあたりを具体的にアドバイスできる税理士や専門家を経営に加える事です。
社員は経営者が先陣を切り、自らを改革する様子をしっかり見ています。まずは経営者のあなたが決断する事が大切です。
社員のモチベーションが低い悩み
社員のモチベーションは、以下の5段階に分けられます。
1,自分の能力を形にする:自己実現
2,他者から認めてほしい:承認欲求
3,集団で関わりたい:親和欲求
4,安全に過ごしたい:安全欲求
5,睡眠や食事といった:生理的欲求
社員のモチベーションに大きく関係するものは自己実現と承認欲求、親和欲求です。この3つの欲求は従業員満足度に関する欲求であり、モチベーションに強く関係があります。
経営者になるとどうしてもこれらの視点が自分視点に変化してしまいます。
特に人間関係はモチベーションに大きく影響を与えます。
経営者や上司などとの人間関係の不和は即、離職に結びつくので注意が必要です。
そのためには「管理」するのではなく「理解に徹する」姿勢が求められます。
前提として会社全体の風通しを良くして「物を言いやすい」環境にする事が必要です。
そのためには経営者としてのビジョンを常に伝え、一貫性をもって社員に関わる事が大切です。
そのうえで、全ての社員を正当に評価して「認める」姿勢を継続しましょう。
指示待ち人間が多い悩み
指示待ち人間が社内にいると会社としてのダイナミズムが大きく失われます。
そのような人はひとりでもいると会社や部署全体に影響を与えます。
その対策として経営者として必要な事はまず、社員にしっかりと情報を与える事です。
会社の歯車として社員を扱うのではなく、(わからなくても)経営を理解してもらう事が大切です。
そして、経営者の器を試されるのが社員の失敗を許容し、失敗から学ぶ仕組みを整備することです。
これは時間やお金のロスもありますが勇気をもって取り組む価値のある事です。
そのうえで社員の役割や責任を明確にすることも大切です。このあたりが明確な方が動き易いと考える人も多いからです。
指示待ち人間は、自分で判断する自信がなかったり、上司から厳しく叱られたりすることを恐れている場合が多いです。
経営者は社員に信頼感や安心感を与えることで、部下の成長意欲や自発性を引き出すことが可能になります。
管理者のマネージメント力が低い悩み
限られた人材で会社を運営している中小企業にとっては管理者のスキルや経験が大きなブレークになる事があります。
ひとつ言えるのは管理者のマネージメント力を上げるには時間とお金を投資するしかありません。自発的な成長を待っている時間はないからです。
マネージメント力が低い人の特徴としては、部下に対して指示やフィードバックが不明確である事が多いです。
指示やフィードバックはスキルなので例えば外部の専門家のサポートや教育で計画的に改善できます。
適切な指示やフィードバックが出来るようになると自然に部下の生産性や結果が向上します。
するとコミュニケーションが円滑になり信頼関係の構築もし易くなるのです。
専門家のサポートや教育はお金がかかりますが、ここでの投資を見誤ると会社全体の不全になりかねません。
経営者としてしっかりしたタイミングでの判断が求められます。
まとめ
経営者は常に孤独です。
しかし、社員も少なからず孤独感を抱えています。そこにしっかりと寄り添いサポートする事で社員は居場所感を得られます。
どんな人も「正当に評価」されればそれに報いようとする意識ができます。
遠回りのように見えても結局、社員ひとりひとりと向き合う事が中小企業においては人材確保につながるのです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。